John・Zorn in NY

 はじめまして。私はPOSYのママに頼まれて、このホームページを作っているAKOといいます。ママに感化されて少しづつジャズを聴くようになり、まだまだ初心者ですが、ジャズクラブへ行く面白さがわかってきた今日この頃なのです。

 

 ところで、今年(2003年)の1月、私はニューヨークに行ってきたのですが、運良くJohn・Zornのライヴをやっていて生の迫力ある演奏を楽しむことができました。実はJohn・Zornは以前日本に来た時にママと一緒に聴きに行っているのですが、会場が広かった(法政大学だった)せいかあまり印象に残っていませんでした。今回せっかくニューヨークに行くのだから何かライブを聴きたい、そう思ってインターネットで検索したらTONICでやっていることがわかったのです。正直言ってあまり行く前は期待していませんでした。

 

 ライヴはPM8:00からでした。(入替制で2回) 夜にいきなり来て迷わないようにと、当日の昼間、前もって会場のTONICに下見に行きました。地下鉄は迷わず乗れたが、もよりの駅から地上にあがると倉庫のような建物ばかり、どれがTONICかわかりません。日本のライブハウスなら派手な看板があるのでしょうが、こっちは何にも目印がないのです。(その素っ気無さがまたいいのですが) やっと目指す建物を見つけたものの、これからやるライヴの予定のポスターがはってあるばかりで、肝腎の今夜の情報がまったくありません。ちょっと不安になりつつ、でも雨の中(すごく寒かった)ずっとそこにいてもしょうがないので、また地下鉄に乗って五番街のほうに向かいました。

 

 夜7時半過ぎTONICに戻ってきたら、昼間とは打って変わって大勢の人々が入口に並んでいました。人の列が建物の外にまであふれかえっています。けっこう地元の若い人が多いみたい。ほとんどの人がその場で入場料を払って、中に入っていました。チケットなど無く、スタッフが手にスタンプを押すのです。

 中に入ったらオール・スタンディングでした。ジャズのライヴでは珍しいかも。壁際にほんの少しイスとテーブルがありましたがもう埋まっていました。ずっと立ちっぱなしでじっと聴いてたら疲れるかな…。とか思いましたがそんな心配は無用でした。

 

 PM8:30頃、予定より30分遅れてやっとメンバーが前に出てきました。もらったパンフレットを見ると“Electric Masada”と書いてある。エレクトリックってどんな感じかなあと思っているうちに最初の曲が始まりましたが、イントロがハードロック(?)みたいに聴こえ、MASADAもついに(進化の結果?)ロックみたいになってしまったのか、やだなあ、と思ったとたん、John・Zornのアルトサックスが入ってきて、その音で、「これはJazzだ」と確信し、自分の身体が熱くなっていくのを感じました。     

サックスを吹いているのがJohn・Zorn

 

 私は最初後ろのほうに立っていましたが全然見えないので、人波をかき分け一番前の列まで行き、メンバーたちの姿を間近に見ることが出来ました。

 メンバーは全部で7人。エレクトリック・ギター、ベース、オルガン(一見普通のおじさんにみえるがすごく迫力あるPlay)、ドラム(ウディ・アレン似)、キーボード(70年代ヒッピー風)、パーカッション(いろんな手作り風の楽器を叩いたり吹いたり。歌も歌う)、リーダーのJohn・Zorn。

 

 John・Zornはもう50代になっているかと思いますがすごく若くてかっこいい。そして他のメンバーが演奏をしている間、彼らを見守っているような感じでずっとニコニコしていて、その笑顔がとても素敵。

激しいplayのオルガン、John・Medeski

 

 観客はみんな、ステップを踏んでいたり、体をゆらゆらさせていたり、思い思いに楽しんでいて、その雰囲気に引き込まれるように私もいつのまにか踊っていました。まさかJohn・Zornで踊れるとは思わなかった。(最前列のど真ん中では、日本人とおぼしき2人の女の子が激しく踊っていた)

 とてもパワフルで、新しくて、Coolな演奏、その中で踊りまくって、身も心もハッピーな1時間半でした。

 

 ところで私の次の夢(目標)は、Steve・Collmanのライヴに行って踊ることなのです。(3年前にベルリンで聴いてすごく良かったのです)