真冬のニューヨークでジャズ三昧

 

2007年2月、ニューヨークへジャズを聴きにいってきました。

急に決まったことなのであわただしく準備する。

冬のニューヨークは氷点下、とても寒い。

A列車でアッパーウエスト、ホテルのある72thへ。

ジョン・レノンが撃たれたダコタハウスの前を通りぬけて着いたその夜、

”バードランド”へジョン・チカイ(as)を聴きにいく。

歴史的名盤、コンテンポラリーファイブが頭に浮かぶ。

故郷デンマークでは国民的英雄だというジョン・チカイに会えて 

しっかりと握手、とても感じがいい。

 

2日目、フリー情報誌で見つけたジャズコンサート、セントピータース教会へ。

ビリー・ハーパー(ts)、レジー・ワークマン(b)、

スタンリー・カウエル(p)、ビリー・ハート(ds)。

この値段(20ドル)で、これだけの熱いライブが聴けるなんて大感激。

終わってからも観客と一緒に話し合っている、とてもフレンドリー。

ガードの固い日本のライブコンサートでは、とてもお眼にかかれない風景だった。

やっぱり本場に限りますね。

 

3日目、ジャズギャラリーに出かけてみたが、

お目当てのスティーブ・コールマンは案の定いない。

仕方なく先日お茶を飲んだリンカーン・センターの中にある

デイジーズ・クラブへいく。

マンハッタンの夜景が一望に見渡せる、すばらしいクラブだったが‥‥。

次の日のマンハッタン・ジャズスクールのキューバンジャズオーケストラ、

 

上手い下手はともかく、学生バンドって一途ですごく楽しい。

最後は観客もステージに上がって踊りだし大盛り上がりとなった。

 

ロスへの異動の日、早めに空港に出かけた。

ところが大ハプニング !!

大雪のため国内線はすべてキャンセルになってしまった。

突然の知らせにあたふたとカウンターにかけつけて交渉する。

結局ロス行きは中止、またニューヨークに留まることになってしまった。

昨夜からの大雪、はんぱじゃない。

くやしいからその夜、ジョン・ゾーンのぎんぎんの前衛ジャズを聴きに。

 

ホテルの部屋にはキッチンがついていて、

向かい側には大きなスーパーがあるので

いろいろ買ってきて料理をする。

遠くビル街が霞んで見える。

セントラルパークの人気のない雪景色。

 

こんなにゆったりとした旅は初めて。

 

  

最後の夜はジャズ・スタンダードへ(気取らなくてとても感じのいいお店)。

アーネステン・アンダーソン(ⅴo)がよちよちと

手を引かれて現れたときは本当にびっくりした。

ほとんど歩けないのに腰をかけて唄いだすと、さすが、すごい。

往年のアーシーな輝きがフロア一杯に。

最後の最後まで唄いつづけようとするその姿勢、とても感動した。

流麗なフランク・ウエス(f・ts)のフルートも健在だった。

 

雪の中で転んでしまった時、すぐ手を貸してくれた女性。

場所を尋ねたら、向こうの席の人にまで聞きにいってくれた男性。

今回初めてニューヨークの人々の、ありのままの姿を見たような気がした。