ニューヨーク2018

2018年9月に10日間、最後になるだろうニューヨークに出かけた。

自分の体力の限界を感じているが、やれるところまでがんばろうと覚悟して。

 

この時期、これは是非行きたいというジャズライブとか事前にチェックできず、現地に行ってから探すしかなかった。

 

ビレッジ・バンガードで毎週月曜日に続けているサド・メル・オーケストラ、これだけ日本で予約していった。

ビレッジ・バンガードは今や長い行列ができるほど。

現在のサド・メル・オーケストラ、サド・ジョーンズ、メル・ルイスの意思を継ぎ、ソロでは何が飛び出すかわからない、生き生きとしたメンバー。めちゃめちゃおもしろかった。

 

ブルー・ノートでびっくりしたのは、ドナルド・ハリソンがメインでやっていたこと。

彼はメッセンジャーズの新人の頃からいいなと思っていた。着実に大きくなっている。

腰痛のため腰掛けて演奏していた。心配です。

 

イリデュームではドラマーのアル・フォスターを聴いた。さすがに年を感じてしまった。

 

セント・ピーターズ教会のライブで握手した若いドラマー、あの暖かい笑顔が忘れられない。

 

 

ジャズ・スタンダードで聴いたマーク・ターナー、静かに、しかし深くすばらしい演奏だった。

 

地下鉄4番線の終点ウッドローン駅で降りる。マンハッタンといえどどこか雰囲気がちがう。

入り口でマップをもらい広大な敷地の中へ。巡回している係員の車に乗せてもらう。

 

鳥のさえずりがきこえる程静かな墓地の中、ジャズミュージシャンの墓を探して歩いた。

デューク・エリントン、マイルス・デイビス、イリノイ・ジャケ、マックス・ローチ、ジャッキー・マクリーン…。

ここに眠っているミュージシャンは、恵まれた晩年だったのだろうと思った。

 

帰り、86丁目で降り、セシル・テイラーの葬儀を行った葬儀場へ向かう。彼の墓がどこにあるか知りたかったが、結局わからなかった。

 

今回の旅でつよく感じたこと。

地下鉄は24時間走っているけれど、エスカレーターが全然ない、エレベーターもとても少ない。

だけど、階段の上り下りをするとき、必ず手を貸してくれる人がいた。

自分のコーヒーをこっちに預け、重い荷物を持ち上げさっと運び、さりげなく去っていく。

タトゥーだらけの若者や、黒人も白人もいろんな人が手を貸してくれた。

これがアメリカの歴史からきた文化なのか。すごくあたたかい、そしてたくましい。